小さな2つのうれしいこと~連れ去り被害者の希望になることを祈って~
応援してくださっている皆様へ
森めぐみです。
自宅療養で本来の調査活動ができず苦しい状況ですが体調がよいときは裁判所に行っていますし、あとは、自宅でやれる小さな活動をしています。
最近小さなことですが2つうれしいことがありました。
連れ去り被害者の皆さんの希望になると思います。
これを知った時、私はとても励みになりました。
―小さな2つのうれしいこと
1つめ。
ある国会議員の先生からご連絡があり、弊会が新民法施行後から問題提起してきた「東京家庭裁判所の1階ロビーのパンフレットラックに法務省の新パンフレットが置かれない」件について、法務省から最高裁判所事務総局家庭局・同事務総局民事局に対して新パンフレットの活用の依頼の通知がなされたとのことでした。
大変喜ばしい連絡でした。
自宅療養をしながら裁判所に行けるときにチェックして、裁判所に電話して法務省に電話して国会議員に連絡して要望するということを何度もしてきました。
途中、国は被害者の声を、想いを、無下にするのかと投げやりになりそうにもなりましたが、でも、めげずに色々掛け合った結果、法務省が動いてくれました。
ただし、残念ながら昨日(令和8年7月1日)東京家裁と東京高裁・地裁に新パンフレットは置かれていませんでしたが、でも、あきらめず地道に活動することはやはり大切だと改めて実感しました。
なお、各裁判所に置かれていない状況はすでに当該国家議員に報告済みです。
国会で成立した法改正の趣旨が実際に成果として出るように、法務省が委託事業で税金を掛けて成した「こどものための」「共同養育計画書」の新パンフレットです。
税金で運用している裁判所が尊重しないというのは問題です。
私たちが託した想いと税金の意味もしっかり受け止めてもらいたいです。
法務省が最高裁判所に依頼した当該通知は、現在、行政文書開示請求中です。
先生から画像で見せてもらいましたが、国民の正規のプロセスに則り私自身が手に入れてこのHPで公開いたします。
2つめのうれしいこと。
皆さんはご存じでしたか?
平成17年に最高裁の裁判長が連れ去られた親が自力行使に及ばなければいけないような状況にあると、連れ去りされた皆さんの状況に理解ある意見を判決文でしていることを。
他の裁判官たちが2歳の子を連れ出した別居親の被告人には違法性阻却事由はないと判断した一方で、滝井繁男裁判長は反対意見を述べました。
主たる内容は、「親子間におけるある行為の社会的な許容性は子の福祉の視点からある程度長いレンジの中で評価すべきものであって,特定の日の特定の行為だけを取り上げその態様を重視して刑事法が介入することは慎重でなければならない。」等の理由で安易な刑事法の介入を危険視する意見なのですが、私が非常にうれしかったのは、最高裁裁判長が、別居親さんの切実な立場をよくご存じであることがわかったからです。
それがわかるのは、上述の連れ去られた別居親の「親子間におけるある行為の社会的な許容性は(略)」の発言部分や、その他、「それは親の情愛の発露として出た行為であることも否定できないのであって,」や「これまで刑事事件として立件される例がまれであったのは,本罪が親告罪であり,子を連れ去られた親権者の多くが告訴をしてまで事を荒立てないという配慮をしてきたからであるとも考えられるが」の部分です。
私は裁判長は連れ去りの事実をよくご存じだと感じました。
約4年調査し続けてきた私の認識と同じだったからです。
最高裁裁判長はこう締めくくります。
「このような考えから,私は被告人の本件連れ出しは社会的相当性の範囲内にあると認められ,その違法性が阻却されると解すべきものであると考える」
「以上によれば,本件被告人の行為が違法性を阻却されないとした原判決は法律の解釈を誤ったものであり,その違法は判決に影響を及ぼすことは明らかであるから,これを破棄しなければ著しく正義に反するものといわなければならない。」
よく共同親権に反対する弁護士などが連れ去り被害者の言動を殊更悪く評価して彼らを加害者かのように差別しますが、彼らは連れ去りされた側の実情を知らずに悪だと差別していることに無自覚だと思います。
ある反対派の弁護士を提訴したのですが、この弁護士の「実子誘拐被害者を名乗る方の大半はとんでもない加害者」という発言には調査も何も事実根拠が希薄であることがわかりました。
私は驚きました。
「大半」という数的言辞を使用し「とんでもない加害者」と質の程度を表す言辞を使用しているのに、その弁護士に言わせると「スローガン」だったからです。
聞き手読み手にしたら日本全体を言い表せるような調査結果に基づく発言だろうと勘違いします。
事実かのような言い方をして受け手を信じ込ませる発言を公然とする、それも誰かをとんでもない加害者扱いして、こんなことを弁護士が!と、非常にショックで私のPTSD症状は悪化しました。
さも日本全国の実子誘拐被害者を調査して知っているかのような口ぶりで自分の思い込みかもしれない持論と思想を世間に信じ込ませようとする様(さま)は、さながら、カルト教団の教祖のような思想活動にも思えました。目を覚ましてもらいたいです。
私の4年間は、2年前のTBS報道特集の予告時のネットリンチで弁護士たちに害されたことも含めて、日本の司法に絶望した4年間でした。
それが、最高裁裁判長が平成17年にはこのような別居親の状況に理解ある発言を判決文でしているなんて日本は捨てたもんじゃない、と私は元気と勇気をもらいました。
連れ去りされた皆さんがこの最高裁裁判長の意見を個人案件で示して救われるかはわかりません。
しかし、個別案件では無理でも、社会活動では社会の変化、特に裁判所に変化を促せる気がしてなりません。
私が裁判所を調査して今年の11月で丸2年になります。
私が気づいたのは、裁判所は最高裁判決を尊重する特性があるということです。
現在、私は本人訴訟でいくつもの裁判をしていますが、機会があればこの最高裁裁判長の意見を証拠資料にして裁判官に見せて裁判所を動かせたらいいなと思っています。
裁判所が「法の下の平等」を遵守することを祈ります。
最後に、滝井繁男裁判長の意見が述べられている最高裁判決は以下です。
亡くなられた滝井繁男裁判長に心からのありがとうの感謝の意を表します。
引用元:裁判所HP「判例検索結果」より
https://www.courts.go.jp/hanrei/50081/detail2/index.html
最高裁判例
事件番号等:「平成16(あ)2199 未成年者略取被告事件」
裁判年月日:「平成17年12月6日 」
法廷名:「最高裁判所第二小法廷」
判示事項:「母の監護下にある2歳の子を別居中の共同親権者である父が有形力を用いて連れ去った略取行為につき違法性が阻却されないとされた事例」
裁判要旨:「母の監護下にある2歳の子を有形力を用いて連れ去った略取行為は, 別居中の共同親権者である父が行ったとしても,監護養育上それが現に必要とされるような特段の事情が認められず,行為態様が粗暴で強引なものであるなど判示の事情の下では,違法性が阻却されるものではない。(補足意見及び反対意見がある。」